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例 特定毒物 劇物
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毒物劇物取扱者試験問題

演習No.003

問題10


車輌を使用してアクリルニトリルを1回につき5,000キログラム以上運搬する場合に、当該車輌に掲げる標識として、適切なものは次のうちどれか。

0.3メートル平方の板に地を白色、文字を赤色として「劇」と表示した標識
0.3メートル平方の板に地を黒色、文字を白色として「劇」と表示した標識
0.3メートル平方の板に地を赤色、文字を白色として「毒」と表示した標識
0.3メートル平方の板に地を黒色、文字を白色として「毒」と表示した標識

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解  説

選択肢(4)が適切です。

車両の前後の見やすい個所に、0.3メートル平方の板に地を黒色、文字を黄色として「毒」と表示した標識を掲げること。

劇物を運搬しても「毒」の標識を掲げます。

毒物及び劇物取締法施行規則

(毒物又は劇物を運搬する車両に掲げる標識)
 第13条の5 
毒物及び劇物取締法施行令第40条の5第二項第二号に規定する標識は、0.3メートル平方の板に地を黒色、文字を白色として「毒」と表示し、車両の前後の見やすい箇所に掲げなければならない。


【毒物又は劇物を運搬する車両に掲げる標識】


毒物及び劇物取締法施行令

(運搬方法)
 第40条の5

 四アルキル鉛を含有する製剤を鉄道によつて運搬する場合には、有がい貨車を用いなければならない。

2 別表第二に掲げる毒物又は劇物を車両を使用して一回につき5000キログラム以上運搬する場合には、その運搬方法は、次の各号に定める基準に適合するものでなければならない。

一 厚生労働省令で定める時間を超えて運搬する場合には、車両一台について運転者のほか交替して運転する者を同乗させること。

二 車両には、厚生労働省令で定めるところにより標識を掲げること。

三 車両には、防毒マスク、ゴム手袋その他事故の際に応急の措置を講ずるために必要な保護具で厚生労働省令で定めるものを2人分以上備えること。

四 車両には、運搬する毒物又は劇物の名称、成分及びその含量並びに事故の際に講じなければならない応急の措置の内容を記載した書面を備えること。

アクリルニトリル Acrylonitrile 劇物
無臭または微刺激臭をもつ無色透明の蒸発しやすい液体。
化学式は CH2=CH―CN

気化しやすく燃えやすい。
強酸と激しく反する。

粘膜製刺激作用が強く、気道、目、消化器を刺激して、流涙その他の粘膜によりの分泌を促進させる。

用途
工業的にはプロペン(プロピレン)とアンモニアと空気から合成され、合成繊維・合成ゴム・合成樹脂などの原料、溶剤・殺虫剤に用いられる。

廃棄方法
①燃焼法
②アルカリ法
③活性汚泥法

注意事項
1.アクリルニトリルは空気、光にさらされると容易に重合する性質がある。
 重合:分子量の小さい物質(単量体、モノマー)から分子量の大きな物質(重合体、ポリマー)をつくる反応

2.運搬時には重合防止剤が添加されている。
3.酸化性物質、アルカリ類、強酸類と接触させない。

貯蔵
アクリルニトリルはできるだけ直接空気に触れることを避け、窒素のような不活性ガスの雰囲気の中に貯蔵するとよい。

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