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毒物劇物取扱者試験問題

問題32

三塩化アンチモンの鑑識法に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。

解　 説

選択肢(1)が適切です。

三塩化アンチモン antimony trichloride 劇物



別名　アンチモンバター

SbCl₃

性状
無色の結晶で、極めて水に溶けやすく、強い潮解性がある。
多量の水にあうと分解する。
濃塩酸に溶ける。
その他、多数の金属塩化物と複塩を作る。
湿気を吸収してバター状に変化する。
空気中の水分を吸収し、塩化水素を発生する。
酸に接触すると、非常に有毒なアンチモン化水素を発生する。
火災などで加熱されると、毒性のハロゲン化物のガス（HCl）、アンチモン酸化物が発生する。
酸と混触すると、非常に有毒なアンチモン化水素を発生する。

用途
工業用に木綿の媒染剤、塗装剤として使用されるほか、試薬に用いられる。

鑑識法
①白金線に試料をつけて、溶融炎で熱し、次に希塩酸で白金線をしめして、ふたたび溶融炎で炎の色をみると、淡青色となる。となる。
②コバルトの色ガラスを通してみれば、この炎が淡紫色となる。
③炭の上に小さな孔を作り、脱水酸化ナトリウムの粉末とともに試料を吹管炎で熱灼すると、白色のもろい粒状物となる。
④水溶液は、硫化水素、硫化アンモニア、硫化ナトリウムなどで、燈赤色の硫化物が沈殿する。

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