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毒物劇物取扱者試験問題
演習No.004
問題13
タンパク質の呈色反応に関する以下の記述について、適切なものは次のうちどれか。
タンパク質水溶液に薄い水酸化ナトリウム水溶液と薄い硫酸銅(Ⅱ)水溶液を少量加えると、赤紫色を呈する。
解 説
基礎化学に関する問題です。
選択肢(4)が適切です。
デンプンに、ヨウ素液(ヨウ素ヨウ化カリウム溶液)を少量くわえると,青紫色にかわる反応。ヨウ素反応ともいう。
タンパク質はいくつかの種類のαアミノ酸が多数ペプチド結合によって連なったもので、ポリペプチドと言われる天然の高分子化合物です。
タンパク質の水溶液を$\ce{NaOH}$アルカリ性とし、1%硫酸銅(Ⅱ)$\ce{CuSO4}$水溶液を加えると赤紫色を呈します。
【ビウレット反応】
この呈色反応をビウレット反応といい、ペプチド結合をもつ化合物に共通の反応です。
また、タンパク質の水溶液に濃硝酸を加えて加熱すると黄色を呈し、冷後アンモニア水を加えてアルカリ性とすると橙色を帯びます。
この反応をキサントプロテイン反応と呼び、皮膚に濃硝酸をあやまって着けたとき、皮膚が黄色となるのはこの反応です。
これはタンパク質を構成するアミノ酸の中のベンゼン環がニトロ化されるためで、ベンゼン環を含むタンパク質に起こります。
ニンヒドリン試液による呈色反応(タンパク質水溶液にニンヒドリン試液を加え、煮沸後冷却すると青紫色となる)は、アミノ酸の検出にも用いられます。
この問題もよく出題されます。
タンパク質の性質に関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句を下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
タンパク質溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性にした後、薄い硫酸銅(Ⅱ)水溶液を少量加えると、赤紫色になる。この反応を( )という。
1 ニンヒドリン反応
2 ビウレット反応
3 キサントプロテイン反応
4 ペプチド反応
しっかり押さえておきましょう。
【タンパク質の呈色反応】
呈色反応 | 操作方法 | 呈色 | 原因 |
ビウレット反応 | NaOHaqを加えたのち、少量のCuSO4aqを加える。 | 赤紫色 | Cu2+がペプチド結合と錯イオンを形成 |
キサントプロテイン反応 | 濃HNO3を加え加熱する。 冷却後、NH3水を加える。 |
黄色 橙黄色 |
ベンゼン環に対するニトロ化 |
硫黄反応 | 濃NaOHaqと加熱後、 (CH3COO)2Pbaqを加える。 |
黒色 (PbS) |
硫黄との反応(含硫アミノ酸と硫黄の検出) |
ニンヒドリン反応 | ニンヒドリンaqを加え、加熱。 | 紫色 | 遊離NH2基の反応 |
【高分子化合物の性質と利用】
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