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例 特定毒物 劇物
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演習No.004

問題27

黄燐の毒性に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。

内服では、一般的に、服用後暫時で胃部の疼痛、灼熱感、にんにく臭のおくび、嘔吐をきたす。

蒸気を吸入すると、皮膚や粘膜が青黒くなる(チアノーゼ)、頭痛、めまい、眠気が起こる。

吸入した場合、はじめに短時間の興奮期を経て、深い麻酔状態に陥ることがある。

直接液に触れると、しもやけ(凍傷)を起こす。




解説

選択肢(1)が適切です。

毒物 黄燐
yellow phosphorus


【性状】
白色又は淡黄色の蠟(ろう)様半透明の結晶個体で、にんにく臭を有し、比重1.83~1.85、44℃で溶融し、280℃で沸騰する。
水にほとんど溶けず、アルコール、エーテルには溶けにくいが、ベンゼン、二硫化炭素に溶けやすく、ことに二硫化炭素はその10~15倍量を溶解する。
吸気中では非常に酸化されやすく、放置すると、50℃で発火して無水燐酸となる。
また塩素とはただちに発火して化合し、塩化物となり、水酸化カリウムと熱すればホスフィンを発生する。
湿った空気に触れ徐々に酸化され、暗所ではいわゆるリン光を発する。

【毒性】
黄燐は非常に毒性が強く、致死量(大人に対する、以下同様)は0.05gといわれるが、0.0098gですでに中毒を起こし、0.02~0.05gで死に至らしめる。
「猫いらず」のような殺鼠剤は、致死量は約1gである。
黄燐マッチの製造禁止以来、わが国ではその中毒は少なくなったが、黄燐を含む殺鼠剤による故意または誤用による中毒はしばしばみられる。
内服では、一般的に、服用後暫時で胃部の疼痛、灼熱感、にんにく臭のおくび、悪心、嘔吐をきたす。
吐瀉(としゃ)物は、にんにく臭を有し、暗所ではリン光を発する。
一時は軽快するが、二、三日後、ふたたび悪化して黄疸様状態、肝臓肥大、粘膜出血、全身衰弱、高度の興奮状態をきたし、次第に心臓が衰弱してついにしにいたる。
一時に大量の燐が吸収されたときは痙攣(けいれん)をおこし、昏睡に陥り、数時間のうちに心臓麻痺によって死の転帰をとる。
急性中毒の死亡率は約57%で、死期は毒物摂取後数時間ないし一週間ぐらいである。

皮膚に燐が付着することについても、極めて注意しなければならない。
量が多いと火傷をするが、一部は皮膚、筋肉、骨などをおかして、からだに吸収される。
それゆえ、微量の燐でも、皮膚に付着することは危険であるので、量が多い場合は、まず掻(か)きとってのぞき、されにその部分に硝酸銀溶液(2%)を塗布する。
火傷した際には、その手当をすることはもちろんのことである。

【貯蔵】
空気に触れると発火しやすいので、水中に沈めて壜(びん)に入れ、さらに砂をいれた缶中を固定して、冷暗所にたくわえる。

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