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問題27

「毒物及び劇物の運搬事故時における応急措置に関する基準」において、漏えいした場合に、以下の措置を行うことが適切な物質はどれか。

飛散したものは空容器にできるだけ回収し、そのあとを多量の水を用いて洗い流す。
なお、回収の際は飛散したものが乾燥しないよう、適量の水で散布して行い、また、回収物の保管、輸送に関しても十分水分を含んだ状態を保つようにする。
用具及び容器は金属製のものを使用してはならない。

選択肢(3)が適切です。

題意よりピクリン酸と判断できる情報は、クロルピクリン、酢酸エチル、沃化メチルは液体であるということ。

二番目に「用具及び容器は金属製のものを使用してはならない」という条件からです。

これは、ピクリン酸の特徴です。

劇物　ピクリン酸
picric acid,excluding explosive compound.
C₆H₂(NO₂)₃(OH)

【性状】
淡黄色の光沢ある針状結晶。
純品は無臭、普通品はかすかにニトロベンゾール臭あり。
苦味がある。
冷水に溶けにくく、熱湯に可溶。
アルコール、エーテル、ベンゼン、クロロホルムに可溶。
徐々に熱すると昇華し、急速に熱するか、あるいは衝撃により爆発する。
さらし粉を加えて煮沸するとクロルピクリン臭を発する。
有機物を黄色に染める。

[用途]
染料（絹の染色）、医薬品原料、塩類は爆発薬。

[漏えい時の措置]
飛散した場所の周辺にはロープを張るなどして人の立ち入りを禁止する。
作業の際には保護具を着用し、風下で作業をしない。
飛散したものは空容器にできるだけ回収し、そのあとを多量の水を用いて洗い流す。
など、回収の際は飛散したものが乾燥しないよう、適量の水で散布して行い、また、回収物の保管、輸送に際しても十分に水分を含んだ状態を保つようにする。
用具及び容器は金属製のものを使用してはならない。

[貯法]
火から遠ざけるて冷所に保存。
ヨード、硫黄、ガソリン、アルコールと離して保存。
鉄、鉛、銅等の金属容器を使用しないこと。

劇物　クロルピクリン

【性状】
純品は無色油状の液体

[漏えい時の措置]
風下の人を退避させる。
必要があれば水で濡らした手ぬぐい等で口及び鼻を覆う。
漏えいした場所の周辺にはロープを張るなどして人の立ち入りを禁止する。
作業の際には必ず保護具の着用する。
風下で作業をしない。
（少量）漏えいした液は布でふき取るかまたはそのまま風にさらして蒸発させる。
（多量）漏えいした液は土砂等でその流れを止め、多量の活性炭又は消石灰を散布して覆い至急関係先に連絡し専門家の指示により処理する。
この場合、クロロピクリンが河川などに排出されないように注意する。

劇物　酢酸エチル

【性状】
果実様の香気のある可燃性の液体

[漏えい時の措置]
風下の人を退避させる。
漏えいした場所の周辺にはロープを張るなどして人の立ち入りを禁止する。
付近の着火源となるものを速やかに取り除く。
作業の際には必ず保護具を着用する。
風下で作業をしない。
（少量）漏えいした液は、土砂等に吸着させて空容器に回収し、そのあとを多量の水を用いて洗い流す。
（多量）漏えいした液は、土砂等でその流れを止め、安全な場所へ導いた後、液の表面を泡などで覆い、できるだけ空容器に回収する。
そのあとを多量の水を用いて洗い流す。
この場合、濃厚な廃液が河川などに排出されないように注意する。

劇物　沃化メチル

【性状】
無色または淡黄色の液体

[漏えい時の措置]
風下の人を退避させる。
漏えいした場所の周辺にはロープを張るなどして人の立ち入りを禁止する。
作業の際には必ず保護具を着用し、風下で作業をしない。
漏えいした液は、土砂等に吸着させて、漏えいした液は、土砂等でその流れを止め、安全な場所へ導き、空容器にできるだけ回収し、そのあとを多量の水を用いて洗い流す。
この場合、濃厚な廃液が河川などに排出されないように注意する。

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