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毒物劇物取扱者試験問題
演習No.003
問題18
塩化鉄(Ⅲ)水溶液を加えたときに、青~赤紫色に呈色するものとして、適切なものは次のうちどれか。
解 説
選択肢(4)が適切です。
ベンゼン環にヒドロキシ基OH-が直接結合している化合物だけをフェノール類といいます。
ナフタレンのようにベンゼン環が2つ以上連なった環にヒドロキシ基がついていてもフェノール類といいます。
フェノール類の例 ヒドロキシ基だけが直接結合したヒドロキシベンゼン C6H5OH はフェノール。
ヒドロキシ基とパラ位にメチル基がついたパラヒドロキシトルエン p-CH3C6H4OH はパラクレゾール。
などのように慣用名で呼ぶものが多いです。
さて、毒物劇物取扱者試験的にまとめます。
化学名 フェノール Phenol 劇物
性状
無色の針状結晶又は放射状結晶塊。
空気中で赤変する。
特異の臭気とや灼くような味を有する。
水に溶けにくく、アルコール、エーテル、クロロホルム、二硫化炭素、脂肪油、氷酢酸、グリセリンに可溶。
石油エーテル、石油ベンジン、流動パラフィン、ワセリンには溶けにくい。
蒸気は可燃。
過クロール鉄液を加えると、紫色を呈する。
アンモニア水とさらし粉を加えて熱すると藍色を呈する。
用途
医薬品、染料の製造原料、防腐剤、ベークライト樹脂、人造タンニンの原料、試薬。
貯蔵
遮光密栓して保管。
フェノール類に塩化鉄(Ⅲ)$\ce{FeCl3}$を反応させると、鉄(Ⅲ)イオン$\ce{Fe^{3+}}$ にフェノール性ヒドロキシ基が配位して錯体を形成し、紫系に呈色します。
フェノール類の構造の違いで、呈色は青色や青紫色、紫色、赤紫色など差はありますが、フェノール類でなければ呈色しません。
この反応は、フェノール性ヒドロキシ基を持つ化合物の、簡易的な検出法として広く知られています。
6C6H5OH + FeCl3 → 3H+ + [Fe(OC6H5)6]3- + 3HCl
塩化鉄(Ⅲ) Iron(Ⅲ) chloride の名称
別名
塩化第二鉄 Ferric chloride
塩化鉄 Iron chloride
過クロール鉄 Iron trichloride
過塩化鉄 Iron sesqiuchloride
サリチル酸 salicylic acid
C6H4(OH)COOH
(芳香族カルボン酸)
性状
無色針状結晶。
水に僅かに溶ける。
用途
アセチルサリチル酸(アスピリン、解熱鎮痛薬)製造原料、殺菌作用がるので防腐剤。
確認反応
①FeCl3水溶液により赤紫色(フェノール性―OHの確認)。
②触媒として濃硫酸を使用してメタノールと加熱により、サリチル酸メチル(サロメチール臭、消炎薬)を生成。
③無水酢酸と反応させてアセチルサリチル酸(アスピリン)を生成。
安息香酸 benzoic acid
C6H5COOH
(芳香族カルボン酸)
性状
無色結晶、昇華性。
冷水には不溶、熱水に可溶。
有機溶剤に可溶。
用途
殺菌作用があるので防腐剤、染料合成などに用いられる。
ベンジルアルコール benzyl alchol
C6H5CH2OH
ベンジルアルコールは従来から香料、医薬、溶剤などに使用されてきた最も簡単な芳香族アルコールです。
性状
ベンジルアルコールは無色透明で、弱い芳香を有する比較的安定な液体で、毒性は少なく、腐食性もありません。
中性で、焼くような味を有し、生体内で馬尿酸に変化します。
水にはわずかに溶け(約4%)エチルアルコール、エチルエーテルおよびクロロホルムと混和します。
用途
化粧品、石けん、人造花精油フレーバーに用いられ、あるいは筋肉、皮下注射の痛み止めの用途や、皮膚のかゆみ止めの用途にも使われています。
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