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毒物劇物取扱者試験問題

問題17

両極に白金を用いて水酸化ナトリウム水溶液を電気分解したときに、陰極で発生する気体として、適切なものは次のうちどれか。

解　 説

選択肢(4)が適切です。

アルカリ金属のNaは、常温の水とも激しく反応して水素を発生し水酸化物になります。

2Na＋2H₂O　→　2NaOH＋H₂↑（＋282kJ）

このようにアルカリ金属は空気や水と激しく反応するので、石油中に保存します。

なお、アルカリ金属は皮膚につくと激しく腐食するので、絶対に素手で触れてはなりません。

さて、水酸化ナトリウム水溶液中には、NaOHの電離で生じたNa⁺とOH^-、及び水分子H₂Oが存在しています。

陰極ではNa⁺はイオン化傾向が大きいので、水溶液中では還元（電子の受け取り）されません。

Na⁺は、原子になるよりはるかにイオンで存在する方が安定しているのでNa⁺自体は、水溶液中に残ります。

Na⁺はイオンで存在する傾向が強いので電子をもらってNaになってもすぐに水と反応してNa⁺イオンになります。

したがって陰極では、Na⁺の代わりに水分子が電子を受け取って還元（電子の受け取り）され水素をH₂を発生します。

－極　2H₂O＋2e^-　→　H₂↑ ＋ 2OH^-　‥‥①

一方、陽極では、OH^-が酸化されて酸素O₂が発生します。

＋極　4OH^-　→　 2H₂O＋O₂↑＋4e^-‥‥②

①×2＋②より、

2H₂O　→　2H₂＋O₂　‥‥③

結局、水が電気分解された格好になります。

演習No.002 問題18 鉛蓄電池

演習No.003 問題17 電気分解

演習No.004 問題18 電気分解

ファラデーの電気分解の法則1

ファラデーの電気分解の法則2

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