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毒物劇物取扱者試験問題
演習No.501
問題30
アルミニウムの原子量は27.0、標準状態での気体1molの体積は22.4Lとする。2.70gのアルミニウムを希塩酸にすべて溶かしたとき、発生する水素の体積は標準状態では、適切なものはどれか。
なお、アルミニウムと塩酸の反応は、次の化学反応式で表される。
$\ce{2Al＋6HCl \longrightarrow 2AlCl3 ＋ 3H2}$
解 説
選択肢(3)が適切です。
アルミニウムの原子量は27ですから、標準状態での気体1molの体積は22.4Lです。
2.7gのアルミニウムは、0.1molです。
反応式の結果を比で見ますと、2Al：3H2はAlの係数が2、H2の係数が3です。
水素はAlの3/2倍発生することになります。
22.4[L/mol]×0.1[mol]×3/2＝3.36L
【別解】
2Al ＋6HCl→2AlCl3＋3H2
物質量比 2mol 6mol 2mol 3mol
アルミニウムの原子量がAl＝27より、そのモル質量は
27g/mol
です。
アルミニウム2.7gの物質量は
質量/モル質量＝2.7g/27[g/mol]＝0.1mol
発生するH2の物質量は、
2Al：3H2＝2：3
より
0.1mol×1.5＝0.15mol
H2 0.15molの体積（標準状態）は、
0.15mol×22.4L/mol＝3.36L
アルミニウム単体は酸にも強塩基の水溶液のいずれにも反応し、水素を発生して溶解します。
ただし、濃硝酸には不働態となって反応しません。
$\ce{2Al + 6HCl \longrightarrow 2AlCl3 + 3H2↑}$
$\ce{2Al + 2NaOH + 6H2O \longrightarrow 2Na[Al(OH)4] + 2H2↑}$
$\ce{AlCl3}$の係数を1とおくと、$\ce{Al}$の係数は1、$\ce{HCl}$の係数は3となります。
$\ce{ 1Al + 3HCl \longrightarrow 1AlCl3 + ( \quad )H2 }$
左辺の$\ce{H}$原子は3個なので、$\ce{H2}$の係数は$\frac{3}{2}$となります。
$\ce{ 1Al + 3HCl \longrightarrow 1AlCl3 + \frac{3}{2} H2 }$
全体を2倍して分母を払います。
$\ce{ 2 \times Al + 2 \times 3HCl \longrightarrow 2 \times AlCl3 + 2 \times \frac{3}{2} H2 }$
$\ce{2Al + 6HCl \longrightarrow 2AlCl3 + 3H2}$
演習No.501 問題30 化学反応式と量的関係 アルミニウム
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