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演習No.502

問題36

セレンの鑑別方法として、適当なものは次のうちどれか。

4 解答

解説

選択肢(4)が適切です。

(1)水溶液にアンモニア水を加えると、紫色の蛍光彩をはなつ。

これは、ベタナフトールの鑑別方法です。

(2)熱すると酸素を発生する。また、水溶液に酒石酸を多量に加えると、白色の結晶を生じる。

【塩素酸カリウムの鑑識法】
熱すると酸素を発生して、塩化カリとなり、これに塩酸を加えて熱すると、塩素を発する。
水溶液に酒石酸を多量に加えると、白色の結晶性の重酒石酸カリウムを生ずる。

(3)ホルマリン一滴を加えたのち、濃硝酸一滴を加えると、ばら色を呈する。

これは、ニコチンです。

毒物　セレン
selenium

[組成]
Se

[性状]
灰色の金属光沢を有するペレットまたは黒色の粉末。

融点217℃。
水に不溶。
硫酸、二硫化炭素に可溶。

[用途]
ガラスの脱色、釉薬、整流器。

[鑑識法]
(1)セレン化合物を石綿につけて還元炎中で熱すれば、セレン（赤色）にまで還元される。

(2)炭の上に小さな孔を作り、脱水炭酸ナトリウムの粉末とともに試料を吹管炎で熱灼すると、特有のニラ臭を出し、冷えると赤色のかたまりとなる。

これは濃硫酸に緑色に溶ける。

データ

セレン
別名：セレニウム
Se
毒物：（セレン）

【性状】
灰色の金属光沢を有するペレット又は黒色の粉末。
融点217℃。
水に不溶。
硫酸、二硫化炭素に可溶。

漏 え い 時
多量に飛散した場合は風下の人を退避させる。
飛散した場所の周辺にはロープを張るなどして人の立入りを禁止する。
作業の際には必ず保護具を着用し、風下で作業をしない。
飛散したものは空容器にできるだけ回収し、そのあとを多量の水を用いて洗い流す。
出 火 時
（周辺火災の場合）
速やかに容器を安全な場所に移す。
移動不可能な場合には、容器及び周囲に散水して冷却する。
（着火した場合）
多量の水を用いて消火する。
消火作用の際には必ず保護具を着用する。

【消火剤】
水
暴 露・接 触 時
急性中毒と刺激性
（吸入した場合）
のどを刺激する。
はなはだしい場合には肺炎を起こすことがある。
（皮膚に触れた場合）
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（眼に入った場合）
異物感を与え、粘膜を刺激する。
医師の処置を受けるまでの救急方法
（吸入した場合）
鼻をかみ、うがいをさせる。
（皮膚に触れた場合）
直ちに汚染された衣服やくつ等を脱がせる。
直ちに付着又は接触部を石けん水で洗浄し、多量の水を用いて洗い流す。
（眼に入った場合）
直ちに多量の水で15分間以上洗い流す。

【注 意 事 項】
1.火災などで強熱されると燃焼して酸化セレン(IV)の煙霧を発生する。煙霧は有害なので注意する。
2.付着、接触されたまま放置すると吸入することがあるので注意する。
保 護 具
保護眼鏡、保護手袋、保護長ぐつ、保護衣、防じんマスク（火災時：空気呼吸器）

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