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演習No.502

問題42

貯蔵方法に関する次の記述の正誤についての組み合わせのうち、適切なものはどれか。

A：亜砒酸ナトリウムは、よく密栓して貯蔵する。
B：ピクリン酸は、火器に対し安全で隔離された場所に、硫黄、ヨード、ガソリン、アルコール等と離して貯蔵する。
C：水酸化ナトリウムは、冷暗所にたくわえる。純品は空気と日光によって変質するので少量のアルコールを加えて分解を防止する。
D：ブロムメチルは、常温では気体なので、圧縮冷却して液化し、圧縮容器に入れ、直接日光その他、温度上昇の原因を避けて、冷暗所に貯蔵する。

	(A)	(B)	(C)	(D)
	正	正	誤	正
	正	誤	誤	誤
	誤	正	正	誤
	誤	誤	正	正
	誤	正	誤	誤

1 解答

解説

選択肢(1)が適切です。

A：亜砒酸ナトリウムは、よく密栓して貯蔵する。

この選択肢は適切です。

(毒)亜ヒ酸ナトリウム
sodium arsenite
別名：亜ヒ酸ソーダ

【性状】
白色又は灰白色の粉末で、水、熱湯、アルコールに溶けやすい。
空気中の炭酸ガスを吸収しやすい。

【貯蔵】
よく密栓してたくわえる。

【用途】
毒性が強いので、除草剤、毒餌用とし、また剥製用の亜ヒ酸石鹸の原料、染色、防腐剤などに使用される。

B：ピクリン酸は、火器に対し安全で隔離された場所に、硫黄、ヨード、ガソリン、アルコール等と離して貯蔵する。

この選択肢は適切です。

【性状】
淡黄色の光沢のある小葉状あるいは針状結晶で、純品は無臭であるが、普通品はかすかにニトロベゼンゾールの臭気をもち、苦味がある。
冷水には溶けにくいが、熱湯、アルコール、エーテル、ベンゼン、クロロホルムには溶ける。
濃硫酸溶液で黄色を呈し、水でうすめると微黄色となり、さらにうすめると帯緑黄色になる。
水溶液は塩酸で変化しないが、アルカリ溶液で燈黄色となる。
融点は122℃。
発火点は320℃。
徐々に熱すると昇華するが、急熱あるいは衝撃により爆発する。

【鑑識法】
(1)アルコール溶液は、白色の羊毛または絹糸を鮮黄色に染める。
(2)温飽和水溶液は、シアン化カリウム溶液によって暗赤色を呈する。
(3)水溶液にさらし粉を加えて煮沸すると、クロルピクリンの刺激臭を発する。

【貯蔵】
火気に対して安全で隔離された場所に、硫黄、ヨード、ガソリン、アルコール等と離して保管する。
鉄、銅、鉛などの金属容器を使用しないこと。

C：水酸化ナトリウムは、冷暗所にたくわえる。純品は空気と日光によって変質するので少量のアルコールを加えて分解を防止する。

この選択肢は不適切です。

【性状】
銀白色の光輝をもつ金属である。
常温では蠟のような硬度をもっており、空気中では容易に酸化される。
冷水中に投げ入れると浮かび上がり、すぐに爆発的に発火して水酸化ナトリウムと水素を生成する。

【鑑識法】
(1)白金線に試料をつけて、溶融炎で熱し、炎の色を見ると黄色になる。
(2)コバルトの色ガラスをとおしてみれば、吸収されて、この炎はみえなくなる。

【貯蔵法】
空気中にそのままたくわえることができないので、通常石油中にたくわえる。
石油も酸素を吸収するから、長時間のうちには、表面に酸化物の白い皮を生ずる。
冷所で雨水などの漏れが絶対にないような場所に保存する。

【その他】
中毒というよりは、爆発の危険のほうが大きく、皮膚についたときには、苛性ソーダより強力に腐食する。

クロロホルム

【貯蔵】

冷暗所にたくわえる。純品は空気と日光によって変質するので、少量のアルコールを加えて分解を防止しする。

D：ブロムメチルは、常温では気体なので、圧縮冷却して液化し、圧縮容器に入れ、直接日光その他、温度上昇の原因を避けて、冷暗所に貯蔵する。

この選択肢は適切です。

【性状】
常温では気体であるが、冷却圧縮すると液化しやすく、クロロホルムに類する臭気あり、ガスは重く空気の3.27倍です。
液化したものは無色透明で、揮発性があり、流動しやすく、沸点は3.56℃、比重は1.732です。

【貯蔵】
常温では気体なので、圧縮冷却し、圧縮容器に入れ、直射日光その他、温度上昇の原因を避けて、冷暗所に貯蔵します。

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