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演習No.503

問題39

次の文章は、ある物質の毒性や中毒症状について述べたものである。適切なものは次のうちどれか。

この物質が体内に入ると、呼吸（細胞呼吸）がさまたげられ、頭痛、めまい、意識障害、呼吸困難などの中毒症状が起こる。亜硝酸アミルやチオ硫酸ナトリウムが解毒剤として用いられる。

	2-イソプロピル-4-メチルピリミジル-6-ジエチルチオホスフェイト(別名ダイアジノン)
	硝酸
	トルエン
	シアン化ナトリウム
	蓚酸

毒物及び劇物の性質及び貯蔵その他取扱方法（一般）からの出題です。

細かく分類すれば[毒性]及び[応急措置基準]、さには中毒の応急手当と救命処置からの出題です。

選択肢(4)シアン化ナトリウムが適切です。

このシアン化合物が体内に入ると、呼吸（細胞呼吸）がさまたげられ、頭痛、めまい、意識障害、呼吸困難などの中毒症状が起こる。亜硝酸アミルやチオ硫酸ナトリウムが解毒剤として用いられる。

シアン化ナトリウム[毒物]の毒性

吸入した場合、シアン中毒（頭痛、めまい、悪心、意識不明、呼吸麻痺）を起こす。

皮膚に触れた場合、高濃度液は皮膚を侵す。

皮膚より吸収されシアン中毒を起こす。

眼に入った場合、粘膜を刺激して結膜炎を起こす。

■シアン化合物の解毒剤・拮抗剤■

ヒドロキソコバラミン、亜硝酸アルミ、チオ硫酸ナトリウム

シアン化合物系は、応急措置基準と解毒剤・拮抗剤を覚える必要があります。

硝酸[劇物]の毒性

硝酸蒸気は眼、呼吸器などの粘膜および皮膚に強い刺激性を持ちます。

強い硝酸が皮膚に触れると、ガスが発生して、組織ははじめは白く、次第に深黄色となります。

液体を嚥下すると、口腔以下の消化管に強い腐食性火傷を生じ、激しい場合にはショック状態となり死を招きます。

吸入した場合、喉、気管支が侵され、高濃度の気体の場合は24～48時間後に肺水腫を起こすことがある。

皮膚に触れた場合、重症のやけど（薬傷）を起こし、目に入った場合、粘膜を刺激し失明することがある。

2-イソプロピル-4-メチルピリミジル-6-ジエチルチオホスフェイト(別名ダイアジノン)[劇物]の毒性

吸入した場合、倦怠感、頭痛、めまい、嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、多汗等の症状を呈し、重症の場合には、縮瞳、意識混濁、全身痙攣などを起こす。

皮膚に触れた場合、軽度の紅斑等を起こし、放置すると皮膚より吸収され中毒を起こすことがある。

眼に入った場合、軽度の結膜充血等を起こすことがある。

トルエン[劇物]の毒性

蒸気の吸入により頭痛、食欲不振などがみられます。

大量では緩和な大赤血球性貧血をきたします。

麻酔性が強い。

吸入した場合、初めの短時間の興奮期を経て、深い麻酔状態に陥ることがある。

皮膚に触れた場合、皮膚を刺激し、皮膚からも吸収され、吸入した場合と同様の中毒症状を起こすことがある。

眼に入った場合、粘膜に対して気炎症を有する。

蓚酸[劇物]の毒性

蓚酸は血液中の石灰分を奪取し、神経系をおかします。

蓚酸の急性中毒症状は、胃痛、嘔吐、口腔、咽喉に炎症、腎障害。

吸入した場合、花の粘膜を刺激する。

眼に入った場合、粘膜を刺激して炎症を起こす。

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