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毒物劇物取扱者試験問題
演習No.006
問題 13
解 説
出題のねらい:銀イオンの基本的な性質の確認
(1) 少量のアンモニア水を加えると褐色沈殿を生じるが、さらに過剰のアンモニア水を加えると沈殿が溶ける。
選択肢(1)は適切です。
理由:銀イオンに少量のアンモニア水を加えると、まず「酸化銀($\ce{Ag₂O}$)」という褐色の沈殿ができます。 しかしアンモニア水をさらにたくさん加えると、この沈殿は「ジアンミン銀錯イオン」という形に変わり、溶けて透明になります。 - これは「アンモニアが銀イオンと結合して、安定な錯イオンを作る」ためです。
- この性質は「銀アンモニア錯イオン」と呼ばれ、化学の基本的な知識としてよく問われます。
(2) 少量のアンモニア水を加えると白色沈殿を生じ、さらに過剰のアンモニア水を加えても沈殿は溶けない。
選択肢(2)は不適切です。
- 理由:銀イオンに少量のアンモニア水を加えたときにできる沈殿は「褐色」であり、白色ではありません。
- 白色沈殿は「塩化銀(AgCl)」のときに見られるものです。アンモニア水を加えただけでは白色沈殿はできません。
- したがって、この説明は誤りです。
(3) 少量のアンモニア水を加えると褐色沈殿を生じ、さらに過剰のアンモニア水を加えても沈殿は溶けない。
選択肢(3)は不適切です。
- 理由:少量のアンモニア水で褐色沈殿ができるところまでは正しいです。
- しかし「過剰のアンモニア水を加えても沈殿は溶けない」と書いてあるのが間違いです。実際には溶けます。
- 銀イオンの特徴的な性質を否定してしまっているので不適切です。
(4) 少量のアンモニア水を加えると白色沈殿を生じるが、さらに過剰のアンモニア水を加えると沈殿が溶ける。
選択肢(4)は不適切です。
- 理由:少量のアンモニア水でできる沈殿は「褐色」であり、「白色」ではありません。
- 白色沈殿ができて溶けるのは「塩化銀(AgCl)」にアンモニア水を加えた場合です。
- 今回の問題は「銀イオン溶液」なので、白色沈殿の説明は当てはまりません。
まとめ総括
この問題のポイントは「銀イオンとアンモニア水の反応」です。
- 少量 → 褐色沈殿(酸化銀)
- 過剰 → 錯イオンができて溶ける
したがって、正しいのは選択肢(1)です。
他の選択肢は「沈殿の色を間違えている」か「溶ける性質を否定している」ため不適切です。

以下は同じ問題ですが、イオンを交えてもう少し詳しく解説したバージョンです。
出題のねらい:銀イオンの基本的な性質の確認
この問題は、銀イオン ($\text{Ag}^+$) の水溶液が、アンモニア水と反応したときに起こる沈殿生成と錯イオン生成という、化学の基礎的な反応性を理解しているかを確認するためのものです。
特に、水酸化物沈殿と錯イオンの知識が問われています。
選択肢ごとの解説
この問題のキモとなる反応は2段階で起こります。
ステップ 1: 少量のアンモニア水を加えたとき(沈殿の生成)
アンモニア水は水に溶けたアンモニア ($\text{NH}_3$) の水溶液で、塩基性を示します。これは、水酸化物イオン ($\text{OH}^-$) を含むからです。
$$ \text{NH}_3 + \text{H}_2\text{O} \rightleftharpoons \text{NH}_4^+ + \text{OH}^- $$
銀イオン ($\text{Ag}^+$) 溶液にこの $\text{OH}^-$ が加わると、水酸化銀 ($\text{AgOH}$) が生成します。
$$\text{Ag}^+ + \text{OH}^- \longrightarrow \text{AgOH}$$
ただし、水酸化銀 ($\text{AgOH}$) は不安定ですぐに酸化銀 ($\text{Ag}_2\text{O}$) に分解し、沈殿として現れます。
$$2\text{AgOH} \longrightarrow \text{Ag}_2\text{O} + \text{H}_2\text{O}$$
この酸化銀 ($\text{Ag}_2\text{O}$) は褐色(茶色っぽい色)です。
白ではありませんので、(2)と(4)はここの時点で不適切だとわかります。
- 選択肢 (1)は適切です。
$\text{Ag}^+$ に少量の $\text{OH}^-$ が加わると、不安定な水酸化銀 ($\text{AgOH}$) ができ、すぐに褐色の酸化銀 ($\text{Ag}_2\text{O}$) の沈殿になります。
- 選択肢 (2)は不適切です。
少量のアンモニア水で生じる沈殿は、白色ではなく褐色(酸化銀)です。
- 選択肢 (3)は適切です。
少量のアンモニア水で生じる沈殿は褐色(酸化銀)で、この部分は正しいです。
- 選択肢 (4)は不適切です。
少量のアンモニア水で生じる沈殿は、白色ではなく褐色(酸化銀)です。
ステップ 2: さらに過剰のアンモニア水を加えたとき(沈殿の溶解)
ここで、さらに過剰のアンモニア水(たくさんのアンモニア ($\text{NH}_3$))を加えると、ステップ 1 でできた褐色沈殿 ($\text{Ag}_2\text{O}$) が溶けてしまいます。
これは、銀イオン ($\text{Ag}^+$) がアンモニア分子 ($\text{NH}_3$) とくっつき、「ジアンミン銀(I)イオン」という特別な形のイオン(錯イオンと呼びます)を生成するからです。
$$\text{Ag}_2\text{O} + 4\text{NH}_3 + \text{H}_2\text{O} \longrightarrow 2[\text{Ag}(\text{NH}_3)_2]^+ + 2\text{OH}^-$$
この錯イオン $\left([\text{Ag}(\text{NH}_3)_2]^+\right)$ は水に溶ける性質を持っているため、沈殿は消えて無色透明の溶液になります。
- 選択肢 (1)は適切です。
過剰のアンモニア水で錯イオン $\left([\text{Ag}(\text{NH}_3)_2]^+\right)$ ができ、沈殿は溶けます。
- 選択肢 (2)は不適切です。
過剰のアンモニア水で沈殿は溶けてしまう(錯イオン生成)ので、「溶けない」という説明が間違いです。
- 選択肢 (3)は不適切です。
過剰のアンモニア水で沈殿は溶けてしまう(錯イオン生成)ので、「溶けない」という説明が間違いです。
- 選択肢 (4)は不適切です。
沈殿が溶けるという説明は合っていますが、沈殿の色が白としているため、全体として不適切です。
まとめ総括
正しい記述は、沈殿の色(褐色)と、過剰のアンモニア水による溶解(錯イオン生成)の両方を満たしている選択肢 (1) です。
【記憶すべきポイント】
- 少量のアンモニア水($\text{OH}^-$):
$\text{Ag}^+$ は $\text{Ag}_2\text{O}$(褐色沈殿)になる。 - 過剰のアンモニア水($\text{NH}_3$):
$\text{Ag}_2\text{O}$ は錯イオン $\left([\text{Ag}(\text{NH}_3)_2]^+\right)$ を作って溶解する。
銀イオン($\ce{Ag+}$)に、少量のアンモニア水 (\(\text{NH}_{3}\)) を加えると褐色沈殿(\(\text{Ag}_{2}\text{O}\))が生じますが、さらに過剰のアンモニア水を加えると沈殿が溶けます。
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