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毒物劇物取扱者試験問題
演習No.006
問題 32
解 説
今回のテーマは、劇物である沃素(ようそ、$\text{I}_2$)の鑑識法(見分けるための試験法)に関する問題です。
前回は沃素の物理的性質を学びましたが、今回は「色が変わる反応」を使って、沃素を特定する方法に焦点を当てます。
出題のねらい:沃素の特異的な呈色反応の識別
この問題は、劇物である沃素を他の物質と区別するための、最も特徴的で有名な化学反応(鑑識法)を正確に識別できるかを確認するためのものです。
鑑識法
鑑識法とは、ある物質が「本当にその物質である」ことを証明するために行う化学反応や物理試験のことです。
特に沃素には、非常に有名なデンプン(澱粉)を用いた呈色反応があります。
毒物・劇物の分類
- 沃素($\text{I}_2$)は、劇物に指定されています。
(1) アルコール性の水酸化カリウムと銅紛とともに煮沸すると、黄赤色の沈殿を生成する。
選択肢 (1)は、不適切です。
- 理由:これは、主にクロロホルム ($\text{CHCl}_3$) や四塩化炭素 ($\text{CCl}_4$) など、ハロゲン(塩素、臭素、沃素など)を含む有機化合物を検出する方法の一つであるベイルシュタイン反応や、別の特定の検出反応の説明に近いものです。
沃素そのものの存在を特定する、一般的な呈色反応としては使われません。 - (補足)四塩化炭素などの有機溶媒を鑑識する際に似た反応を用いることがあります。
(2) 白金線につけて熱すると、炎が黄色となる。この炎は、コバルトの色ガラスをとおしてみると見えなくなる。
選択肢 (2)は、不適切です。
- 理由:これは、炎色反応と呼ばれる試験法です。
炎色反応で炎が黄色を呈するのは、主にナトリウム ($\text{Na}$) の化合物(例:塩化ナトリウム、$\text{NaCl}$)です。 - 沃素はナトリウムを含んでいないため、沃素の鑑識法ではありません。
- (補足)ナトリウムの黄色の炎は、コバルトガラス(青色のガラス)を通すと、黄色が遮断されて見えなくなります。この性質は、カリウムの鑑識をする際にナトリウムの混入をチェックするのに使われます。
(3) 白金線につけて熱すると、炎が青紫色となる。この炎は、コバルトの色ガラスをとおしてみると紅紫色となる。
選択肢 (3)は、不適切です。
- 理由:これも炎色反応の説明です。
炎色反応で炎が青紫色(または紫色)を呈するのは、主にカリウム ($\text{K}$) の化合物です。 - 沃素はカリウムを含んでいないため、沃素の鑑識法ではありません。
- (補足) カリウムの炎の色は、わずかに混入しやすいナトリウムの強い黄色光に邪魔されて見えにくいことがあります。そこで、コバルトガラスを通すと、ナトリウムの黄色が遮断され、カリウム特有の紅紫色(赤紫色)がはっきり見えるようになります。
(4) 澱粉と反応すると藍色を呈し、これを熱すると退色し、冷えると再び藍色となる。
選択肢 (4)は、適切です。
- 理由:これは、
沃素の最も有名で特異的な鑑識法であるヨウ素デンプン反応(沃素デンプン反応)を正確に説明しています。 - 仕組み:沃素はデンプン(澱粉)のらせん状の構造の中に入り込み、光を吸収して鮮やかな藍色(濃い青色〜青紫色)に発色します。
- 可逆性(元に戻る性質):この藍色の溶液を熱すると、デンプンのらせん構造が壊れるため、沃素が放出されて色が消えます(退色)。その後、冷やすとデンプンの構造が元に戻り、沃素が再び取り込まれることで、再び藍色に戻ります。
- この「呈色 $\rightarrow$ 熱で退色 $\rightarrow$ 冷却で再呈色」という一連の反応は、沃素を特定するための決定的な証拠となります。
まとめ総括
この問題の適切な記述は、選択肢 (4) です。
【沃素の鑑識法に関する最重要ポイント】
- 鑑識試薬:デンプン(澱粉:片栗粉など)水溶液。
- 呈色:デンプンと反応すると藍色(濃い青色)を呈する。
- 可逆性:加熱で退色し、冷却で再呈色する。
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