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例 特定毒物 劇物
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毒物劇物取扱者試験問題

有機化学・分離操作1


問題


アニリン、安息香酸、トルエンを含むジエチルエーテル溶液について、以下の図に示す分離操作を行った。(①)~(③)に当てはまる化合物として、適切なものは次のうちどれか。
ただし、溶液中には上記化合物以外の物質は含まれないものとする。

アニリン

トルエン

安息香酸

アニリン

安息香酸

トルエン

安息香酸

アニリン

トルエン

安息香酸

トルエン

アニリン

東京


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解  説

選択肢(2)が正解です。

溶媒抽出法の仕組みは、「中和反応」と「弱酸遊離反応」です。

中和反応を利用し、酸性化合物、塩基性化合物、中性化合物の3つに分離します。

有機化合物は水に溶けにくいが、中和して塩になると水に溶け、それを水槽に移動します。

中和性化合物は最後までエーテル層に残ります。

カルボン酸とフェノール類を、その間の強さの酸である炭酸を利用して分離します。

酸の強さ

塩酸、硫酸 $\gg$ カルボン酸 >炭酸>フェノール

分離すべき化合物は以下の三つです。

最初に強酸である希塩酸HClを加えよく振ると、塩基性化合物のみが中和して塩になります。

つまり、塩基性のアニリンがアニリン塩酸塩となり、水槽に移動します。

$\ce{ \underbrace{ C6H5 - NH2 }_{アニリン}+ HCl \longrightarrow \underbrace{ C6H5 - NH3Cl}_{アニリン塩酸塩}}$

水層(下層)をビーカーに流し取り、さらに強塩基の水酸化ナトリウム水溶液$\ce{NaOH}$を加え塩基性にするとると、再び油状のアニリンとなりエーテル層に戻ります(弱塩基の遊離)。
[確認] さらし粉水溶液を加えると紫色に呈色する。

(弱塩基の塩)+(強塩基)$\longrightarrow $(強塩基の塩)+(弱塩基)

$\ce{C6H5 - NH_{3}^{+}Cl^{-} + NaOH \longrightarrow NaCl + \underbrace{C6H5 - NH2}_{アニリン} + H2O }$

①はアニリンということになります。

塩基性の物質がなくなりましたので、次は酸性の物質を分離していきます。

酸性の物質は安息香酸です。

$\ce{HCl}$を加えてエーテル層に残ったものに、炭酸水素ナトリウム$\ce{NaHCO3}$を過剰に加えよく振ります。

すると、より強い酸であるカルボン酸$\ce{R - COOH}$と反応し、より弱い酸である$\ce{CO2}$が遊離します(弱酸の遊離)。

同時に、安息香酸がカルボン酸$\ce{R - COOH}$の塩である安息香酸ナトリウム$\ce{C6H5 - COONa}$として生成し、水槽に移動します。

(弱酸の塩)+(強酸)$\longrightarrow$(強酸の塩)+(弱酸)

$\ce{NaHCO3 + \underbrace{ C6H5 - COOH}_{安息香酸} \longrightarrow \underbrace{C6H5 - COONa}_{安息香酸ナトリウム} + CO2 + H2O}$

水層(下層)をビーカーに流し取り、強酸の希塩酸$\ce{HCl}$を加え酸性にすると安息香酸を生じエーテル層に戻ります(弱酸の遊離)。

[確認] 安息香酸の白色結晶が多量に得られる。

$\ce{C6H5 - COONa + HCl \longrightarrow NaCl + \underbrace{C6H5 - COOH}_{安息香酸}}$

②は、安息香酸ということになります。

塩基性、酸性のものはすべて取り除いたので、残るは中性物質しかありません。

これ以上はどうにもならないので、最後は分留で分けてあげます。

しかし、残りはトルエンしかありませんから、エーテルを蒸発させることでトルエンが回収されます。

③はトルエンということになります。


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