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例 特定毒物 劇物
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毒物劇物取扱者試験問題

性状 アニリン


問題

アニリンの性状等に関する記述のうち、適切なものは次のうちどれか。

純品は無色透明な油状の液体で特有の臭気を有し、化学式が$\ce{C6H5NH2}$である。

純品は白色結晶または結晶性粉末で水に可溶。化学式は$\ce{C6H5NH3^{+}Cl-}$である。

淡黄色または淡褐色の液体で刺激臭を有する。化学式は$\ce{C6H5NHC2H5}$である。

淡黄色又は淡褐色の油状液体で水に可溶。化学式は$\ce{CH3NH(C6H5)}$である。

無色の液体で水に不溶、ほとんどの有機溶剤に可溶。化学式は$\ce{NH2(C6H4)Cl}$である。

オリジナル問題


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解  説

(1)純品は無色透明な油状の液体で特有の臭気を有し、化学式が$\ce{C6H5NH2}$である。

選択肢(1)は適切です。

これは、アニリンの性状です。

(2)純品は白色結晶または結晶性粉末で水に可溶。化学式は$\ce{C6H5NH3^{+}Cl-}$である。

選択肢(2)は不適切です。

これは、塩酸アニリンの性状です。

(3)淡黄色または淡褐色の液体で刺激臭を有する。化学式は$\ce{C6H5NHC2H5}$である。

選択肢(3)も不適切です。

これはN-エチルアニリンの性状です。

(4)淡黄色又は淡褐色の油状液体で水に可溶。化学式は$\ce{CH3NH(C6H5)}$である。

選択肢(4)も不適切です。

これはN-メチルアニリンの性状です。

(5)無色の液体で水に不溶、ほとんどの有機溶剤に可溶。化学式は$\ce{NH2(C6H4)Cl}$である。

選択肢(5)も不適切です。

これは2-クロロアニリンの性状です。


アニリン

アニリン[劇]$\ce{C6H5NH2}$ Aniline
【性状】
 純品は無色透明な油状の液体。
 特有の臭気。

 水に難溶、[アルコール]、エーテル、ベンゼンに易溶。
(溶解度 水: 3.4 g/100 mL(20℃))
 空気に触れて赤褐色を呈する。
【用途】★★★
 タール中間物の製造原料、医薬品、染料等の製造原料、試薬、写真現像用のハイドロキノン等の原料。
【過去問題】
 タール中間物の製造原料
【毒性】★★★
 中毒は、蒸気の吸入や皮膚からの吸収によって起こる。
 したがって、染料製造工場や染色工場などで中毒を発生することがある。
 中毒症状としては、アニリンが血液毒と神経毒を有しているため、血液に作用してメトヘモグロビンをつくり、チアノーゼを引き起こす。
 急性中毒では、顔面、口唇、指先などにチアノーゼが現れ、重症ではさらにチアノーゼが著しくなる。
【過去問題】
血液毒であり、かつ神経毒であるため、血液に作用してメトヘモグロビンをつくり、チアノーゼを起こさせる。
蒸気を吸入すると中毒し、チアノーゼになる。
【廃棄】★★★
 燃焼法:可燃性溶剤とともに焼却炉の火室へ噴霧し焼却する。
 活性汚泥法
【鑑識】★★★
水溶液にさらし粉を加えると、紫色を呈する。
アルコール水溶液にさらし粉を加えると、紫色を呈する。
○(さらし粉は、次亜塩素酸カルシウムを有効成分とする白色の粉末。
強い酸化漂白作用をもつ。酸化されることで、赤紫色になる。)
別名 ベンゼンアミン benzenamine
Aniline
benzen + amine
ベンゼン$\ce{C6H6}$の水素原子の一つをアミノ基$\ce{ -NH2}$ で置換した構造


塩酸アニリン

塩酸アニリン $\ce{C6H5NH3^{+}Cl-}$ 又は $\ce{C6H5NH2 \cdot HCl}$ Anilinium Chloride
【性状】
純品は白色結晶または結晶性粉末。水に可溶
(溶解度 1,070 g/L (20℃))
普通品は空気中で表面が酸化され、緑色または配色を呈する。板状又は針状の結晶で、水に可溶。
【用途】
染料の製造原料(特にアニリンブラックの原料として大量に使用される)、試薬。
Anilinium Chloride
$\ce{C6H5N_{3}+}$ アニリニウム anilinium と $\ce{Cl}$ クロリド chloride
$\ce{-Cl}$ クロリド chlorido 接頭語、 $\ce{Cl-}$ クロロ(陰イオン) chloro-


N-エチルアニリン

N-エチルアニリン[劇](N-Ethylaniline)$\ce{C6H5NHC2H5}$、エチルフェニルアミン
【性状】
淡黄色または淡褐色の液体。刺激臭。蒸気は空気より約2.4倍重い。水に難溶。
(溶解度 0.24g/100mL(25℃) )
エタノール、エーテル、ベンゼン等に任意の割合で混和。引火点85℃。
【職場のあんぜん】
可燃性液体
熱、火花及び火炎で発火するおそれがある。
接触により皮膚や眼に炎症をおこすおそれがある。
火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。
濃硝酸と激しく反応し、火災や爆発の危険をもたらす。
【用途】
有機合成原料、アゾ染料、トリフェニルメタン染料の重要な中間物。
【廃棄】
燃焼法

IUPAC命名法 N-Ethylanilin
N-Ethylaniline
ChemSketch(ケムスケッチ)で描いたらこんな形になりました)
Phenylethylamine
Phenyl + ethyl + amine
$\ce{NH3}$ アンミン ammine 配位子
アミン amine
$\ce{R-NH2}$(第一級アミン)、$\ce{R2-NH}$(第二級アミン)、$\ce{R3-N}$(第三級アミン)
$\ce{C6H5NH2}$ アニリン aniline
$\ce{-C2H5}$ エチル ethyl
フェニル phenyl
phenyl

2-クロロアニリン

2-クロロアニリン $\ce{ClC6H4NH2}$ 2-Chloroaniline
【性状】
無色の液体。水に不溶。ほとんどの有機溶剤に可溶。酸、酸化性物質と混合すると反応し、発熱する。
(溶解度 水:5.13g/L(20℃))
【用途】
医薬・農薬中間原料,樹脂架橋剤
2-Chloroaniline
別名 オルト-クロロアニリン
$\ce{C6H5NH2}$の水素原子の一つをお隣にクロロ $\ce{Cl}$に置換した構造

N-メチルアニリン

N-メチルアニリン  $\ce{C6H5CH3NH}$ N-Methylaniline
【性状】
淡黄色又は淡褐色の油状液体。水に不溶
【用途】
本物質の主な用途は、有機合成、各種染料、ゴム薬、農薬、医薬とされている。染料の製造原料。
別名 N-メチルアミノベンゼン(N-Methylaminobenzene)
アミノ基 $\ce{-NH2}$のNに結合したメチル基$\ce{-CH3}$のベンゼン。 ベンゼン$\ce{C6H6}$ N-Methylaminobenzene


上の物質は、アニリン[劇]$\ce{C6H5NH2}$ が関連していることに気が付くかもしれません。

アニリン $\ce{C6H5NH2}$

純品は無色透明な油状の液体。特有の臭気、水に難溶。

塩酸アニリン $\ce{C6H5NH3^{+}Cl-}$

純品は白色結晶または結晶性粉末。水に可溶。

N-エチルアニリン $\ce{C6H5NHC2H5}$

淡黄色または淡褐色の液体。刺激臭、水に難溶。

N-メチルアニリン $\ce{C6H5CH3NH}$

淡黄色又は淡褐色の油状液体。水に不溶。

2-クロロアニリン $\ce{ClC6H4NH2}$

無色の液体。水に不溶。ほとんどの有機溶剤に可溶

アニリンの生成

ニトロベンゼンを$\ce{Sn}$または$\ce{Fe}$と塩酸で還元します。

$\ce{C6H5NO2 + 6(H) \longrightarrow C6H5NH2 + 2H2O}$

①水に難溶の液体で、弱塩基性で塩酸に溶けます。

$\ce{C6H5NH2 + HCl \longrightarrow C6H5NH3Cl}$ 塩酸アニリン

②酸化されやすい。さらし粉水溶液で赤紫色に呈色。

③硫酸酸性の$\ce{K2Cr2O7}$で、アニリンブラックを生成。

④無水酢酸と反応し、アセトアニリドを生成する。


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